【連載02】DTFプリントでコストを抑えたオリジナTシャツを作ろう

オリジナルTシャツ作成にDTFプリントを選ぶ理由

Tシャツボディが決まったら、次はプリント方法。多くの方が迷うポイントでもあります。なぜなら、プリント方式によってコストや仕上がり、対応できるデザインが大きく変わってくるからです。
この記事では、少ない枚数からでも本格的な仕上がりが実現できる「DTFプリント」について、初心者の方にも分かりやすく解説します。
「ブランドは作りたいけれど、まとまったロットで作るのはまだ不安……」という方にも最適な方法です。

DTFプリントとは?

DTF(Direct to Film)プリントとは、デザインデータを専用フィルムに出力し、パウダー処理後に熱転写する技術です。Tシャツ以外にも幅広い素材に対応でき、写真のような細かいデザインも表現可能です。

動画で理解! DTFプリントシートでアパレルを作成!

DTFプリントの特徴:

  • 版が不要なので初期費用を抑えられる
  • 小ロット生産が可能で在庫リスクが低い
  • カラフルなデザインやグラデーション表現も綺麗
  • フルカラーでも価格が一律(シルクのような色数制限なし)

少ない枚数でも本格的な仕上がりを実現できるのが、DTFプリントの魅力です。まさに、ブランドを“スモールスタート”させたい方にぴったりの選択肢です。

「版代がいらない」とは「コスト削減」を意味します

DTFプリント最大の特徴は、なんといっても「版が不要」という点です。従来のシルクスクリーンでは、色ごとに版を作成する必要があり、少数のTシャツを作るだけでも数千円〜数万円のコストがかかってしまうことも。

たとえば「3色のロゴを10枚だけ印刷したい」といった場合、シルクでは割に合わないのが実情でした。DTFなら、そういった「試しに少量作ってみたい」というニーズにも柔軟に応えることができます。

試しながら育てる、そんなブランド戦略に

「このデザイン、売れるかな?」「イベント限定で何種類か展開したいな」——そんなアイデアも、DTFプリントなら気軽に形にできます。
ブランド初期に必要なのは、“当て勘”よりも“試行錯誤”。少しずつ試しながら、フィードバックを得て改良していく。このサイクルを回すのに最も適したプリント方法が、DTFプリントなのです。

シルクスクリーンと比較したDTFの優位性

項目 DTFプリント シルクスクリーン
初期費用 不要 版代が必要(色数ごと)
小ロット対応 得意(1枚からでもOK) コスト高で不向き
多色・写真 表現可能 不得意
納期 比較的早い 版の製作含めて時間がかかる

DTFプリントが向いているケース

  • プリントTシャツを複数デザインで少量ずつ作りたいとき
  • イベント用や限定品など、バリエーションを出したいとき
  • カラフルなアートや写真をTシャツにしたいとき
  • テスト販売をして反応を見たいとき
  • プリント範囲を柔軟に変えたいとき(背面だけ、袖だけなど)

特に初心者の方には、シルクのような版代によるリスクがなく、気軽に商品展開ができるという点で大きなメリットがあります。
「売れるか分からないけど、作ってみたい」という段階こそ、DTFプリントが力を発揮します。

実際にどのくらいのコストで作れるの?

【プリントサイズイメージ】

オルターワークスでは、DTFプリントによる小ロットTシャツ制作をリーズナブルな価格でご提供しています。

オルターワークスで提供しているDTFプリントシート単体の価格表

枚数 DTFプリントシート(A4) DTFプリントシート(B4) DTFプリントシート(A3)
1枚 @450円 @675円 @900円
5枚 @400円 @600円 @800円
10枚 @300円 @450円 @600円
30枚 @280円 @420円 @560円

※送料、消費税が別途かかります。

販売シミュレーションをしてみよう

以下にオルターワークスで作る場合の簡単なコスト計算をざっくりしてみましょう。

項目 内容 単価 数量 小計
Tシャツ仕入れ United Athle 5001-01(ブラック) 526円 10着 5,260円
DTFプリントシート A4サイズ 300円 10枚 3,000円
ヒートプレス 1ヶ所プリント 150円 10着 1,500円
小ロット手数料 60枚以下注文 一律 1,000円
合計 10,760円(税別)

この他に、消費税と送料はかかりますが、それらを含めても1着のおおよその原価は1200〜1300円程度といったところでしょう。自分でアイロンを使ってヒートプレスすればさらにコストは抑えられます。

2500〜3500円程度で販売できれば充分な利益がでるのではないでしょうか?

たとえばイベント用に10〜30枚でもきちんと売り切れば数万円の利益がでます。半分売れれば赤字にはならない程度。
こうした「少数でも利益が出せる」構成が可能なのも、DTFプリントの魅力です。

まとめ:小さく始めて、大きく展開するならDTFが最適

【DTFプリント活用例】

DTFプリントは、これからブランドを始める方にとって「コストを抑えながらも自由に表現できる」非常にバランスの取れた選択肢です。

まずは試して、反応を見て、さらに良い形に育てていく。そんなブランドづくりの第一歩に、DTFプリントを活用してみてはいかがでしょうか?

DTFプリント特設サイト「PRINT SHEET SHOP」

DTFプリントについて、もっと詳しく知りたい方はオルターワークスのDTFプリント特設サイト「PRINT SHEET SHOP」で、データの作り方のこつから活用法まで、詳しくまとめています! DTFプリントに興味が湧いたという方は、参考になる情報がたくさん載っていますので、以下のリンクから確認してみてください。

▶ DTFプリント作成・生産の
PRINT SHEET SHOP

 

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