
タグ一枚がブランドストーリーを語る
胸にシンプルなロゴ、衿首に小さなブランドタグ——Tシャツの王道レシピです。
たった数センチの四角形、そこにブランド名が載るだけでTシャツは〈誰かの作品〉へと格上げされます。
たとえば Stüssy の流れるような筆記体ロゴ、Supreme の真っ赤なボックスロゴ、そして Palace Skateboards の Tri-Ferg マーク。
いずれも “胸ロゴ+衿首タグ” という極めてミニマルな構成だけで、世界中のファンを魅了し続けています。
- 画像引用元:Stussyオフィシャルサイト
- 画像引用元:セレクトショップ UG.SHAFT
- 画像引用元:セレクトショップ UG.SHAFT
興味深いのは、そんな名だたるブランドが「たった数枚の T シャツ」と「手売り」から始まったことです。
Stüssy は創業者ショーンがサーフボードに落書きしたサインを熱転写して、ローカル大会で車のトランクから販売したのがスタート。
Supreme はわずか 10 坪ほどのソーホーのスケートショップで、週 5,000 ドルを目標に仲間内のたまり場として機能しました。
Palace に至っては、南ロンドンのフラットハウスで刷った T シャツをバックパックに詰め、サウスバンクで手渡ししていたほどです。
そんな小さなDIYビジネスが、いまやグローバルなストリート帝国へと成長した背景には、多くの要因が絡み合っているでしょう。
ただ、今では誰が見ても一発で分かるStüssyやSupremeの「ロゴ」が一貫して衿首のタグについていることで、ブランドのアイデンティティは確立されています。
素晴らしいデザインであれば、ロゴひとつで T シャツは完成しますし、衿首・裾・袖に付けたタグやピスネームは、その一枚を手にした瞬間に、そのブランドというコミュニティへの「参加証」へ変わります。
では、なぜ人々はインディーズブランドの小さなタグにまで惹かれるのでしょうか?
結論から言うと、現代の消費者は「モノ」そのものよりも、その背後にある「コト(物語・文脈)」や「ヒト(創り手)」に価値を感じ、喜んでお金を払っています。
ファッションは自己表現のツールであると同時に、特定の価値観やカルチャーへの所属証明でもある──そう考えると、一枚のタグが語るストーリーの重みが見えてきませんか?
次のステップとして、あなたのブランドらしさをタグに込めてみましょう。
ロゴの配置やタグの素材・位置を工夫するだけで、無地Tシャツが「あなたの世界観のメッセンジャー」へと進化します。
ただの名札じゃない! ブランドタグがもたらす5つの絶対的価値
1. 信頼度アップ:「ちゃんとしたブランド」の第一印象
タグがあることで「きちんと投資してブランドを作っている」という印象を与えます。
友人・知人からの「どこのブランド?」という質問に、堂々と答えられる安心感も手に入ります。
実際、百貨店やセレクトショップのバイヤーも、商品の品質を判断する際にタグのありなし・質感を重視します。
「このブランドは細部にまでこだわっている」という評価は取引開始の決め手になることも少なくありません。
2. 記憶定着:着るたびに思い出してもらう
洗濯を干すとき、畳むとき、着るとき—タグは何度も目に触れる「無意識の広告塔」。
一度気に入ってもらえれば、リピート購入や口コミ拡散の可能性が格段にアップします。
マーケティング用語で「単純接触効果」と呼ばれる現象があります。
何度も目にするものほど好意的に感じるという心理効果。タグは日常生活の中で自然に視界に入るため、この効果を最大限に活用できます。
3. 価格正当性:「安すぎる」不安の解消
せっかく良い商品を作っても「なんでこんなに安いの?大丈夫?」と不安に思われては損。
オリジナルタグで品質感を演出すれば、適正価格で堂々と販売できます。
消費者心理として「安すぎる商品は何か問題があるのでは?」という不安が働きます。
オリジナルタグは「適正なコストをかけて作られた商品」という安心感を提供し、価格への納得感を高める効果があります。
4. コミュニティ形成:「仲間意識」の醸成
同じブランドのタグを見つけたとき、着ている人同士に生まれる親近感。
これがブランドファンコミュニティの第一歩です。SNS でのハッシュタグ投稿も自然に増えていきます。
「あ、この人も〇〇ブランド着てる」という瞬間から始まる会話。
オフラインでもオンラインでも、ブランドタグは共通の話題を提供し、ファン同士の繋がりを生み出します。
5. 成長実感:ブランドオーナーとしての達成感
「自分のブランドのタグが付いた服を誰かが着ている」—この光景を見たときの感動は、何物にも代えがたい体験。
モチベーション維持にも大きく貢献します。
街中で自分のブランドを着ている人を見かけたとき、SNS で着用写真を投稿してもらったとき。
その瞬間の喜びは、ブランド運営の大きな原動力となります。
織りネーム vs プリントネーム ― 基本スペック早見表
項目 | 織りネーム | プリントネーム |
---|---|---|
質感 | 織物の素材感があり高級感 | フラットでカジュアル |
素材 | ポリエステル糸 | サテンテープorコットンテープ |
耐久性 | 色落ち・摩耗に強い | シルクスクリーン印刷で耐久性も◎ |
色数制限 | 4色(最大6色) | 4色(最大6色) |
最小ロット | 100枚〜 | 100枚〜 |
単価目安 | 100〜180円(100枚)・30〜50円(1000枚)/枚 ※サイズ・数量によって差が出ます |
150〜200円(100枚)・42〜75円(1000枚)/枚 ※サイズ・数量によって差が出ます |
おすすめ路線 | ハイブランド/ビンテージ | ストリート/スポーツ |
※上記の表はオルターワークスでのスペックとなります。
どちらを選ぶべき?
「多色やカジュアル感」ならプリントネーム、「質感や高級感」なら織りネーム。迷ったら先に販売価格帯を決め、その価格帯に見合うタグにかけられるコストを算出し、希望の質感・サイズのタグが作れるか判断しましょう。
詳しい価格についてはそれぞれの価格表ページをご確認ください。
なぜ今、ブランドタグが重要なのか?
「モノ余り時代」の差別化戦略
同じような T シャツが溢れる中、消費者は「何が違うの?」を一瞬で判断します。
プリントデザインは真似されやすいですが、オリジナルタグは簡単にコピーできない“あなただけの証明書”。
SNS時代だからこそ「ブランドの顔」が必要なのです。
競合他社の商品と並んだとき、タグの有無で受ける印象は劇的に変わります。
「なんとなく良さそう」から「きちんと作られているブランド」への格上げ。
これがブランドタグの持つ第一の価値です。
「誰が作ったか分からない服」からの脱却
フリマアプリやネット通販で「ノーブランド」の服を買って後悔した経験、ありませんか?
逆に、小さなブランドでも「きちんとしたタグが付いている」だけで、安心感と信頼感が生まれます。
タグは「責任を持って作りました」というメッセージです。
特に昨今は、消費者の「つくり手への関心」が高まっています。
「どんな人が、どんな想いで作ったのか」を知りたがる消費者にとって、ブランドタグは最初の接点。
ここでしっかり印象付けることで、ブランドストーリーへの関心を引き出せます。
「でも、タグ作りって難しそう…」その不安、全部解決します
不安1:「デザインセンスに自信がない」
→ オルターワークスでは、ブランドコンセプトをお聞きして、プロデザイナーが無料でデザイン案を提案(フォント選定・レイアウト作成まで)。「シンプルで上品に」「ポップで親しみやすく」など、ざっくりとしたイメージを伝えるだけでOKです。
多くのブランドオーナーが「デザインは苦手」と感じていますが、実際にはセンスよりも「ブランドらしさ」の方が重要。あなたのブランドコンセプトを理解したプロが、最適なデザインに落とし込みます。
不安2:「最小ロットが多くて予算オーバーしそう」
→ 100枚から対応可能。1枚あたり129円(初回)〜なので、初期投資を抑えてスタートできます。売れ行きを見ながら徐々にロットアップしていけば安心です。
「まずは100枚作って反応を見る」「手応えを感じたら300枚に増やす」という段階的アプローチが可能。無理に大量発注する必要はありません。
不安3:「データ作成とか技術的なことが分からない」
→ 手描きのラフスケッチやスマホで撮った参考画像でも大丈夫。プロが制作用データに仕上げます。「Illustratorって何?」レベルの初心者でも問題ありません。
「こんな感じで」と紙に描いたイメージでも、「このブランドのタグみたいに」と参考写真を送っていただくだけでも大丈夫。技術的な部分は全てお任せください。
初心者におすすめ「3ステップ スタートプラン」
Step1:「とりあえず形にする」(予算1〜2万円)
- まずは最小ロット100枚
- まずは「タグ付きブランド」としてスタート
この段階では完璧を求めず、「ブランドタグがある状態」を体験することが重要。お客様の反応を見ながら、次のステップを検討しましょう。
Step2:「手応えを感じたら品質アップ」(予算2〜3万円)
- コストダウンのための生産300枚
- リピーター獲得
- サイズネームにもこだわりを
売上が安定してきたら、生産数を増やして単価のコストダウン。サイズネームなども独自のものを取り入れてみるのも◎
Step3:「本格ブランドとして確立」(予算3〜5万円)
- 1000枚以上の量産体制でさらなるコストダウン
- ブランド体験の完成形
この段階では、タグ単体でブランドを語れるレベルに。特殊な加工や独自の仕様で、唯一無二のブランドアイデンティティを確立します。
デザインは同じでシーズン毎に色だけ変える、逆にブランドカラーとして、色は変えずにシーズン毎のコンセプトに合ったデザインに変更するなど、そういった遊び心も低コストで作成できるオルターワークスならトライ可能です!
オルターワークスが選ばれる理由
理由1:初心者フレンドリーな相談体制
「何から始めればいいか分からない」状態からでも、丁寧にヒアリング。なるべく業界用語を使わず、分かりやすく説明します。しつこい営業は一切なし。
ブランド立ち上げ初期の不安や疑問は、誰もが通る道。同じような悩みを抱えた多くのブランドオーナーをサポートしてきた経験から、的確なアドバイスを提供します。
この商品のここにつけたんだけど、どんな折り加工のものを選べば良いの? そんなご相談にも対応いたします。
取り付け場所によっては縫製できない場合などもございます。あらかじめ、写真や現物確認で、どのようなタイプのタグをどのように取り付けるのが最適かまで、オルターワークスは対応いたします。
理由2:「失敗しない」ためのサポート充実
- 取り付け位置による折り加工の提案
- 予算に応じた最適プラン提示
- 事前のデザイン相談
「このデザインで作れますか?」「予算はこれくらい」といった相談から、最適解を導き出します。無理な提案は一切せず、現実的な範囲でベストを尽くします。
理由3:ワンストップ対応で手間いらず
タグ制作から取り付け作業まで一貫対応。あなたは商品企画と販売に集中できます。「餅は餅屋」で、それぞれのプロに任せるのが成功の秘訣。
タグ制作、Tシャツへの取り付け、検品、梱包まで。面倒な作業はすべてお任せください。あなたはブランドの企画・販売に専念できます。
理由4:サービスの抱き合わせは必要なし
基本的にオルターワークスのサービスは全て単体で提供しております。ブランドネーム作成は付け替えもセットでないと注文できない、DTFプリントはボディへのプレス作業込みでないと注文できない。
そんなことは一切ありません。
ワンストップでご注文できるのがオルターワークスのメリットでもありますが、ブランドネームだけ作成したい。付け替えは自分でやる。DTFプリントシート単体で欲しい、自分でプレス作業はやりたい。全部可能です。
ブランドが成長するまではコストを抑えたい。そんな気持ちに応えます!
理由5:成長に合わせたスケーラブル対応
小ロットから大ロットまで、ブランドの成長段階に応じて最適なサービスを提供。「最初は100枚、次は500枚、今は2000枚」といった成長実績多数。
ブランドの成長に合わせて、タグの仕様もアップデート。「今度は特殊加工を試してみたい」「海外展開を視野に入れた仕様にしたい」といった要望にも対応します。
実際のブランド様の成長実績
ブランドU様
エンドホールドタイプで焦げ茶ベースにに薄いグレーのシンプルなロゴの織りネームタイプでスタート。
翌年にはブックカバーホールドタイプで作成。その後数年で色は最初から統一しており、デザインのみ何度か変更を重ね、今では年間20000枚の生産を受注させていただいております。
- 2019年 織りネーム作成 300枚
- 2025年 織りネーム作成 10000枚
ブランドN様
ブックカバーホールドでインパクトのある赤をベースにした織りネーム。現在も同じデザインで作成しております。
- 2020年 織りネーム作成 1000枚
- 2025年 織りネーム作成 3000枚
ブランドT様
ブックカバーホールドで、黒ベースに白ロゴのシンプルな織りネーム。最初から現在まで同じデザインで作成しております。
- 2022年 織りネーム作成 1000枚
- 2025年 織りネーム作成 5000枚
上記は、特に成長曲線が目立ったお客様の実績を挙げておりますが、たくさんのお客様がリピーターとなって、数ヶ月単位、半年毎、一年毎など、サイクルはバラバラですが、再注文していただくことが非常に増えて参りました。
オルターワークスとしては、リピート注文をいただく度に、お客様のブランドが着々と成長していることを想像し、大変嬉しく思っています。
制作の流れを詳しく知りたい方は
ブランドタグの制作手順や、データ作成の詳細については、こちらの専門記事で詳しく解説しています。
▶ 初めてでも安心!ブランドタグ「織りネーム」の基礎&作成ガイド
発注から納品までの具体的な流れ、失敗しないためのポイント、データ作成のコツなど、実践的な情報が満載です。
まとめ:「ブランドの顔」で未来を変えよう
ブランドタグは単なる「名札」ではありません。あなたのブランドの価値観、品質への責任、お客様への想いを込めた「約束の証」です。
たった数センチの四角形が、あなたのブランドの未来を大きく変える可能性を秘めています。「いつかやろう」ではなく、「今やろう」。その第一歩を、オルターワークスがしっかりサポートします。
次回予告:刺繍ワッペンでオリジナリティを加速させよう
第5回目の連載は、プリントとは一線を画す「刺繍ワッペン」の魅力に迫ります。一枚加えるだけで生まれる立体感と高級感。あなたのブランドに、ファンがもっと夢中になる唯一無二の個性を与える方法を解説します。
ブランドネームの色についても問い合わせが多かったので、番外編でRGB、CMYK、Pantone、そして糸の色の違いについて解説いたしました。
▶ 番外編:アパレルブランドの色指定入門
RGB, CMYK, Pantoneと「糸の色」の違い